A.S.Byatt


アントニア・スーザン・バイアット

last updated: 11 September 2012

Biography +++

【生没】 1936.8.24 - (子年生まれ)
【家族】 母親はブラウニング(英詩人)研究者。妹のマーガレット・ドラブルも小説家。
【故郷】 シェフィールド生まれ。
【仕事】 ケンブリッジ大学、アメリカのブリンマー大学、オックスフォード大学で学んだ後、1962年から83年までロンドン大学で教鞭をとった。小説のほか、友人であるマードックの評論も手掛ける。G.エリオットから影響を受けており、エリオットの著作も編纂。
【功績】 タイムズ紙が選ぶ、戦後偉大な英国人作家50人の1人。1990年CBE、1999年DBE勲章受章。1999年にケンブリッジ大学より、2007年にはオックスフォード大学より、名誉文学博士号を授与された。
【結婚】 23歳でバイアット氏と結婚。33歳の時に再婚。
【子】 バイアット氏との間に娘1人息子1人(息子は11歳で事故死)、再婚後に娘を2人もうける。

 

Bibliography +++

#1The Shadow of the Sun (1964)
初版はShadow of a Sun。支配的な父親の影で育った少女の物語。
#2The Game (1967)
『ゲーム』 鈴木建三(訳) <河出書房新社・1977>
#3The Virgin in the Garden (1978)
フレデリカ4部作の第1弾。BBCラジオドラマ化。
#4Still Life (1985)
フレデリカ4部作第2弾。1986年PEN/Macmillan Silver Pen Award受賞。マードックブルックナーが激賞。BBCラジオドラマ化。
'a marvellous and most unusual work' by Iris Murdoch

@あらすじ・・・・・・1950年代のイングランド。Fredericaはケンブリッジ大学に進学。男性社会の知的な大学生活に奮闘し、いろんな男性と出会い、恋をする。フレデリカの姉、前作でDanielと結婚したStephanieは出産する。愛しい子供を育て、幸せな家庭を保ち、その上小言がうるさい姑や弟のMarcusの面倒まで見なければならず、彼女の知的な自由時間はなくなってしまう。一方Marcusも初めは新しい同居人にとまどいを感じるものの次第に新しい道を進みはじめる。

 

原書で読みました 画家や作家、小説の名前が頻出します。かなり芸術的・文学的作品でした。VINTAGE版の表紙になっているのが、ゴッホの絵です。題名にもなっているstill lifeとは静物画のことなんですね。どうもこの作品ではStephanieが主人公になっているように思えました。そうなるとなんて悲劇的な結末。最初彼女の産婦人科のシーンで作品に引き付けられた私にとっては、納得しがたい終わりです。それにしても同世代のFredericaより母親となったStephanieの方に同情してしまうなんて、一体私の精神年齢は・・・(泣)。

#5Possession: A Romance (1990)
『抱擁』 栗原行雄(訳) <新潮社・1996/新潮文庫・2002>
ブッカー賞、1990年Irish Times/Aer Lingus International Fiction Prize、1991年Commonwealth Writers Prize受賞。
2002年米映画化(監督:ニール・ラビュート 出演:グウィネス・パルトロウ)。
@あらすじ・・・・・・ヴィクトリア朝の詩人ヘンリー・アッシュの研究者ローランドは、ある手紙を発見する。実はその手紙は、ある女性へ宛てた秘密の恋文だった。相手の女性が詩人のクリスタベルと突き止め、その研究者であり子孫でもあるモードに出会う。二人は内密に調査を開始し、妻のあったアッシュと、レズビアンと認知されていたクリスタベルの密かな恋の軌跡を辿っていく。だが、この重大な事実が他の研究者たちにも知れてしまう。

           →『抱擁』の原書と映画の感想が書かれています←

翻訳書で読みました 文庫2冊で、全1284ページ。断続的に読んでいたので、『抱擁』とのお付き合いは結構長くなりました。二人の詩人の手紙と詩が、要所に多数挟みこまれており、内容が濃くて重厚な作品でした。軽く読み流すなんてもったいないですが、丁寧に読んでいると疲労が重なりそうです。それほど甘い恋愛模様の印象を受けませんでしたが、二組の男女間の愛は、もっと奥深いところで根をはっていそうです。

#6Angels and Insects (1992)
中編小説。95年映画化(アカデミー賞候補に)。
#7Babel Tower (1996)
フレデリカ4部作第3弾。BBCラジオドラマ化。
#8The Biographer's Tale (2000)
#9A Whistling Woman (2002)
フレデリカ4部作第4弾。BBCラジオドラマ化。
#10The Children's Book (2009)
2009年ブッカー賞最終候補作。2010年ジェイムズ・テイト・ブラック記念賞受賞。
#11Ragnarok: The End of the Gods  (2011)

 

Collection +++

#1Sugar and Other Stories (1987)
『シュガー』 池田栄一・篠目清美(訳) <白水社・1993>
「ラシーヌとテーブルクロス」「バラ色のティーカップ」「七月の幽霊」「隣の部屋」「乾いた魔女」「面目丸つぶれ」「E・M・フォースターが死んだ日」「取替え子」「気配」「そり返った断崖」「シュガー」収録
#2The Matisse Stories (1993)
『マティス・ストーリーズ ―残酷な愛の物語―』 富士川義之(訳) <集英社・1995>
#3The Djinn in the Nightingale's Eye (1994)
1998年Mythopoetic Fantasy Award for Adult Literature受賞。
#4Elementales: Stoires of Fire and Ice (1998)
#5Little Black Book of Stories (2003)
"A Stone Woman"など全5編収録。

 

References +++