Beryl Bainbridge


ベリル・ベインブリッジ

last updated: 30 November 2012

Biography +++

【生没】 1932.11.21 - 2010.7.2 (申年生まれ、享年77歳)
【故郷】 リヴァプール生まれ。
【仕事】 作家となる前の約10年間は、女優としてテレビ・ラジオに出演していた。絵画も数多く残しており、2012年にはリヴァプール美術館で展覧会も開催。
【功績】 2000年DBE勲章受章。2008年タイムズ紙の「戦後偉大な英国人作家50人」の1人に選ばれた。
ブッカー賞に5回もノミネートされた実績が評価され、2011年にブッカー賞委員会が、ノミネート作品の中で最も読者から支持を得たMaster Georgieを“Best of Beryl”とした。
【交友】 作家仲間とのイスラエル旅行で出会ったバーニス・ルーベンスとは親交を深めた。(同旅行にはI.マードックF.ウェルドンらもいた)
【結婚】 22歳の時、芸術家と結婚して2人の子どもをもうけるが、ほどなく離婚。
【子】 35歳の時、作家アラン・シャープとの間に授かった3人目の子どもRudi Daviesは女優。

 

Bibliography +++

#1A Weekend with Claud (1967)
#2Another Part of the Wood (1968)
#3Harriet Said (1972)
1950年代に初めて書いた小説だったが、複数の出版社に断られた。
#4The Dressmaker (1973)
ブッカー賞候補。1989年映画化。
#5The Bottle Factory Outing (1974)
ガーディアン賞受賞。ブッカー賞候補。
同じ工場で働いている独身のしっかり者Fredaと夫の元を出てきたBrenda。工場仲間と出かけた遠足で、Fredaが殺される。
#6Sweet William (1975)
1980年、自ら脚本を書き映画化。
#7A Quiet Life (1976)
#8Injury Time (1977)
1977年ホィットブレッド賞受賞。
#9Young Adolf (1978)
#10Winter Garden (1980)
#11Watson's Apology (1984)
#12Filthy Lucre; or, The Tragedy of Ernest Ledwhistle and Richard Soleway, a Story (1986)
#13An Awfully Big Adventure (1989)
ブッカー賞候補。女優時代の経験を描いた。1995年映画化(「恋する予感」 監督:マイク・ニューウェル 出演:ヒュー・グラント)。
#14The Birthday Boys (1991)
#15Every Man for Himself (1996)
1996年ホイットブレッド賞受賞。ブッカー賞候補。
#16Master Georgie (1998)
1998年ブッカー賞候補。ジェイムズ・テイト・ブラック記念賞、W.H.Smith Literary Award、Commonwealth Writers Prize受賞。 【あらすじ】3作目の歴史小説。外科医でアマチュア写真家のGeorge Hardyが、リヴァプールからクリミア戦争へと赴く1846年から1854年までを通して、共に旅する3人の視点で語られる。孤児でHardyをMaster Georgieと呼んで慕うMyrtle、Myrtleの恋のライバルである写真家のPompey Jones、そしてDr Potterの3人が、戦争を背景に人間関係や愛情を描写する。

     

原書で読みました 【感想】各章ごとに語り手が変わるので、最初はちょっと戸惑いました。Hardyは主人公なんですが、まるでピンぼけしているように詳しい人物描写がされていません。なので、読者が自分なりのMaster Georgie像を創りあげるしかありませんね。一方、具体的にイメージが創りやすく、若い女性が一番共感しやすいのは、Myrtleだと思います。Master Georgieの側を離れず振り向いてもらおうと一生懸命なんですが、Georgie本人が女性に興味がないのでかなり大変です。それでも奔放な少女から一人前の女性へと話の中で成長していく姿が凛々しいです。戦争はあくまで背景なので、暴力的な場面があるわけではなく、しかも比較的短い小説なので(212p)とっつきやすいと思いますよ。

#17According to Queeney (2001)
サミュエル・ジョンソンの晩年をQueeney Thraleの目を通して書いた歴史小説。
#18The Girl in the Polka Dot Dress (2011)

 

Collection +++

#1Mum and Mr. Armitage: Selected Stories (1985)
この作品に収録されている"Perhaps You Should Talk to Someone"は邦訳あり。「誰かに話した方がいい」(『しみじみ読むイギリス・アイルランド文学』収録)
Collected Stories (1994)

 

References +++