Emma Tennant


エマ・テナント

last updated: 26 September 2017

Biography +++

【生没】1937.10.20 - 2017.1.21 (丑年生まれ、享年79歳)
【家族】テナント家は、1911年から続く世襲男爵家。父親は第二代グレンコナー男爵。エマは男爵の後妻との間に生まれた。先妻の子コリン・テナントは、国王の次女マーガレット王女と交際したことがある。
【故郷】ロンドンで生まれ、幼少期はスコットランドの領地で過ごした。
【仕事】女性雑誌の記者として働いた後、25歳の時にデビュー作を発表。だが酷評を受け、9年間は沈黙。
1975年、文芸雑誌Bananasを創刊。そこで、アンジェラ・カーターらが作品を発表する機会を得た。
【結婚】4回結婚。1度目は1957年~62年に作家ヘンリー・グリーンの息子Sebastian Yorkeと。2度目は1963年~68年に政治風刺週刊誌「プライベート・アイ」(1961年創刊)の創刊者Christopher Bookerと、3度目は1968年~73年にジャーナリストAlexander Cockburnと。2006年、詩人テッド・ヒューズの愛人だったことも。4度目は2008年にTim Owensと。
【子】21歳で出産した息子Matthew Yorke(作家)の他、娘が2人(RoseとDaisy)。

 

Bibliography +++

#1 The Colour of Rain (1964)
Catherine Aydy(キャサリン・エイディ)の名で発表。
#2 The Time of the Crack (1973)
1978年"The Crack"に改題。
The Last of the Country House Murders (1974)
Hotel de Dream (1976)
The Bad Sister (1978)
ジェイムズ・ホッグのゴシック小説『悪の誘惑』(1824)が下敷き。
『影の姉妹』 浅羽莢子(訳) <筑摩書房・1993>
Wild Nights (1979)
Alice Fell (1980)
The Boggart (1980)
絵本。
Queen of Stones (1982)
Women Beware Women (1983)
The Ghost Child (1984)
子ども向け。
『まぼろしの少年リック』 井辻朱美(訳) <金の星社・1997>
Black Marina (1985)
The Adventures of Robina, by herself (1986)
Being the Memoirs of a Debutante at the Court of Queen Elizabeth II
The House of Hospitalities (1987)
Two Women of London: The Strange Case of Ms. Jekyll and Mrs. Hyde (1989)
スティーブンソンの『ジキル博士とハイド氏』Dr Jekyll & Mr Hyde)が下敷き。
『ロンドンの二人の女-ミズ・ジキルとミセス・ハイドの不思議な事件』 相原真理子(訳) <白水社・1992>
Sisters and Strangers (1990)
Faustine (1991)
ゲーテの『ファウスト』が下敷き。
Rag Rugs of England and America (1992)
Rag Rug(ぼろ布で作ったカーペット)について書かれた。
Tess (1993)
Pemberley: Or Pride and Prejudice Continued (1993)
『ペンバリー館 続・高慢と偏見』 小野寺健(訳) <筑摩書房・1996>
『続 高慢と偏見』 小野寺健(訳) <改題,ちくま文庫・2006>
An Unequal Marriage or Pride and Prejudice Twenty Years Later (1994)
『高慢と偏見』(オースティン)の続編。
『リジーの庭 「自負と偏見」それから』 向井和美(訳) <青山出版社・1999>
Hooked Rugs (1995)
Ann Daviesとの共著。18世紀後期にスコットランドなどで盛んだったカーペット、フックドラグについて書かれた。
Elinor & Marianne, A sequel to SENSE & SENSIBILTY (1996)
『続・分別と多感 エリノアとマリアンヌ』 浅見淳子(監訳) <青山出版社・1996>
翻訳書で読みました 『Sense and Sensibilty(分別と多感)』(オースティン)の続編です。エリノアとマリアンヌの結婚生活が、登場人物間で交わされる手紙のみで綴られています。妹マリアンヌが姉エリノアに書き綴る妊娠の不安、夫ブランドン大佐への不満。エリノアが母やマリアンヌに送る、夫のフェラース一家を襲った災難の報告、義母から受ける非難の屈辱。ブランドン大佐が妻に送る慎ましい愛情を書き綴ったものに、ウィロビーがあつかましくもマリアンヌと妹マーガレットへ愛の言葉を連ねたラブレター。ジェニングズ夫人とその娘との間に行き交う噂話で埋まった手紙。本当に小さな村では、ちょっとした話題があっという間に広まってしまいます。今回も根も葉もないことで、うわさされますが、そんな中義母のフェラース夫人やルーシーの意地悪に一人耐え抜き、クリスチャンとしての慈悲深さを片時も忘れなかったエリノアを本当に尊敬します。一度くらい怒ってもいいんじゃないかと思いますが、彼女こそ真のレディの姿なのかなと思います。本作以上に不幸な事件がダッシュウッド母娘を襲いますが、最後はあっという間に解決してしまいます。「えっこれで終わり??」と拍子抜けしてしまいました。これだけ騒いだのに、この終わりはちょっと納得しかねます。読もうと思われる方は、先に本作の『分別と多感』を読んだほうが分かりやすいです。カバーは綺麗で、本文のフォントやちょっとしたデザインにも工夫が見られます。
Emma in Love: Jane Austen's EMMA Continued (1996)
オースティン作『エマ』の続編。エマとナイトリーとの結婚4年後。
Princess Cinderella and the Beautiful Sisters (1996)
子ども向け。
Strangers: A Family Romance (1999)
1912年から綴られたテナント一族の伝記。
Girlitude (1999)
エマ・テナントの18歳から30歳(1950~60年代)を綴った自伝。
Burnt Diaries (1999)
1970年代、イギリスの桂冠詩人テッド・ヒューズとの情事を綴った自伝。
Sylvia and Ted (2001)
桂冠詩人テッド・ヒューズと米詩人シルヴィア・プラス夫婦の出会いから別れまでを描いた小説。
A House in Corfu (2002)
両親がギリシャのコルフ島(ケルキラ島)に建てた家にまつわる話。
Felony: The Private History of 'The Aspern Papers' (2002)
ヘンリー・ジェイムズの『アスパンの恋文』が下敷き。
Adele: Jane Eyre's Hidden Story (2002)
C.ブロンテ作『ジェイン・エア』が下敷き。ロチェスターの被後見人であり、ジェインの生徒だったアデルの視点で描かれる。2006年に"The French Dancer's Bastard"(米題)、2007年に"Thornfield Hall"に改題。
Corfu Banquet: A Memoir with Seasonal Recipes (2003)
Heathcliff's Tale (2005)
エミリ・ブロンテの『嵐が丘』が下敷き。
The Harp Lesson (2005)
時はフランス革命。'La Belle Pamela'として知られるようになるPamela Simsが主人公。
Confessions of a Sugar Mummy (2007)
The Autobiography of the Queen (2007)
46作目の小説。
Waiting for Princess Margaret (2009)
伝記。
The Beautiful Child:A Ghost Story Based on a Tale by Henry James (2012)
最後の小説。ヘンリー・ジェイムズのゴシック小説『ねじの回転』が下敷き。ヘンリー・ジェイムズが1902年に書きかけていた短編と同じタイトル。

 

Collection +++

『幻想展覧会 ニュー・ゴシック短編集』 <福武書店・1992>
テナントの『硬い砂浜(Rigor Beach)』(伊藤誓訳)ほか全9作品を収録。J.ウィンターソンの『ニュートン』も収録。

 

References +++