Hilary Mantel


ヒラリー・マンテル

last updated: 3 October 2013

Biography +++

【生没】 1952.7.6 - (辰年生まれ)
【家族】 11歳の時、両親が離婚。マンテルは義父の姓。
【評価】 2006年CBE勲章受章。2009年『ウルフ・ホール』、2012年『罪人を召し出せ』でブッカー賞受賞。作風の似たミュリエル・スパークと対比されることがある。2013年、David Cohen Prize受賞。
【結婚・出産】 20歳で地質学者と結婚し、ボツワナで5年、サウジアラビアで3年暮らした。子宮内膜症にかかり、子宮を摘出。

 

Bibliography +++

#1Every Day is Mother's Day (1985)
#2Vacant Posession (1986)
前作Every Day is Mother's Dayの連作。
#3Eight Months on Ghazzah Street (1988)
サウジアラビアの都市ジッダが舞台。
#4Fludd (1989)
北部イングランドの村が舞台。1990年Winifred Holtby Memorial Prize、1990年Cheltenham Literary Festival Prize、1990年Sothern Arts Literature Prize受賞。
#5A Place of Greater Safety (1992)
フランス革命を描いた叙事詩。1974年にマンテルが初めて書いた小説。1992年Sunday Express Book of the Year受賞。
#6A Change of Climate (1994)
#7An Experiment in Love (1995)
1970年のロンドン大学、3人友だちの学生生活。1996年Hawthornden Prize受賞。
#8The Giant, O'Brien (1998)
財産を築くため、アイルランドを離れロンドンに出てきたチャールズ・オブライエン(チャールズ・バーン;18世紀に実在した巨人症の人物)の物語。
#9Giving Up the Ghost: A Memoir (2003)
自伝的小説。Ghostは産めなくなった赤ん坊のこと。MIND Book of the Year受賞。
#10Beyond Black (2005)
2006年オレンジ小説賞最終候補作品。
#11Wolf Hall (2009)
『ウルフ・ホール』 宇佐川晶子(訳) <早川書房[上下]・2011>
あらゆる歴史の下には別の歴史がひそんでいる。
【あらすじ】2009年ブッカー賞受賞。2010年ウォルター・スコット賞受賞。
16世紀の英国を舞台に、ヘンリー8世の側近トマス・クロムウェルの台頭を描いた歴史小説。

   

翻訳書で読みました 【感想】国・時代ともに、私からは遠い設定のためイメージしづらく、その上長編なので読むのが亀ペースになる覚悟を持って挑みました。でも、そんな決意は不要でした。スルスルとページが繰れていきます。マンテルの筆致がなせる技か、日本語訳が優れているのか判断しかねますが。文中「彼」が頻出して分かりにくいと思われるかもしれませんが、基本的に「彼」はクロムウェルのことを指しています。クロムウェルは、国を豊かにするのは宗教ではなく財力・商売であると考えていました。当時にあって、非常に新進気鋭の政治家だったようです。従来のイメージは、トマス・モア=「高潔」、クロムウェル=「狡猾・野心的・打算的」。ですが、『ウルフホール』で描かれているクロムウェルは、主人であるヘンリー8世に対してとことん忠実な部下です。
『ウルフホール』には非常に多くの人物が登場しますが、最低限おさえておきたい人たちを一部ご紹介しておきます。

クロムウェル:貧しい鍛冶屋の息子。海外へ家出し、数か国語を操り、商才にたけた。記憶力がずば抜けており、会話術で数々の難局を切り抜ける。
ヘンリー8世(王):アン・ブーリンとの結婚のため、キャサリン現王妃との婚姻無効化を切望。
ウルジー枢機卿:経済力と権力を手にし、王の婚姻無効化のために尽力するが、失脚。
トマス・モア:王の婚姻無効化に反対。異教徒に対して激しく弾圧。クロムウェルと敵対。
アン・ブーリン:王との結婚を望む、抜け目のない女性。
(OCT,2013)
【幸福指数 40%  陰鬱指数 80%  恐怖指数 0%  幻想指数 0%】

#12Bring Up the Bodies (2012)
罪人を召し出せ』 宇佐川晶子(訳) <早川書房・2013>
『ウルフ・ホール』続編。2012年ブッカー賞受賞。コスタ小説賞、コスタ・ブック・オブ・ザ・イヤー受賞。
#13The Mirror and the Light (未定)
ヘンリー8世三部作の3作目。現在執筆中。

 

Collection +++

#1Learning to Talk: Short Stories (2003)
#2The Assassination of Margaret Thatcher: Stories (2014)