Muriel Spark


ミュリエル・スパーク

last updated: 17 September 2016

Biography +++

【生没】 1918.2.1 - 2006.4.13 (午年生まれ、享年88歳)
【結婚・出産】 19歳の時にスパーク氏と結婚し、共に南ローデシア(現ジンバブエ;アフリカ南部)へ。翌年息子が生まれるが、夫が躁鬱病患者だったことがわかり、また次第に暴力的にもなっていく。1940年、夫と息子のもとを離れた。
【仕事】 1944年に帰国し、ロンドンの職業安定所で、I.C.バーネットの本を持っていたことがきっかけとなり、英国外務省情報部の就職口を得る。
小説のほか、メアリー・シェリーエミリ・ブロンテの評伝を出版している。
【パートナー】 1967年にローマへ移住し、そこで出会った芸術家ペネロピ・ジャルディンとトスカーナ地方チヴィテッラ・デッラ・キアーナ村で暮らした。2005年にその村の名誉市民となる。遺産は全てジャルディンに託した。
【評価】 1993年にDBE勲章受章。2008年、タイムズ紙の「戦後、偉大な作家50人」の1人に選ばれた。マードックと人気を二分した。

 

Bibliography +++

#1The Comforters (1957)
#2Robinson (1958)
#3Memento Mori (1959)
『死を忘れるな』 永川玲二(訳) <白水社・1990/白水Uブックス・2015>
『不思議な電話』 今川憲次(訳) <東京新聞出版局・1981>
1992年英TVドラマ化(監督:ジャック・クレイトン 出演:マギー・スミス)。
【あらすじ】79歳のレティ・コルストンの元に、「リメンバー・ユー・マスト・ダイ」と言って切れる不審な電話が頻繁にかかってくる。老人の幻聴だと警察はろくに取り合ってくれない。彼女の兄のゴドフリーは、妻で大作家のチャーミアンに昔の情事がばれるのを恐れ、それをネタに新しい女中ミセス・ペティグルーがゆすってくる。彼女の元の主人ライザ・ブルックの遺産が手に入らないことが判明し たのだ。そのうちに例の不審電話がほかの老人たちにもかかってくるようになり・・・。果たして電話の主は誰なのか。

   

翻訳書で読みました【感想】登場人物のほとんどが立派なお年寄りなのですが、読んでいるときはそれを忘れてしまいそうになります。死をテーマに書いた作品ですが、暗い感じはなくむしろ楽しく読み進められます。老いた姿の描写はリアルです。ちょっとしたミステリー作品です。それにしても電話の主は本当に死神だったのでしょうか。

#4The Bachelors (1960)
『独身者』 工藤昭雄(訳) <新潮社・1962>
#5The Ballad of Peckam Rye (1960)
#6The Prime of Miss Jean Brodie (1961)
舞台劇化、TVドラマ化、1969年英映画化(ミス・ブロディの青春 監督:ロナルド・ニーム 出演:マギー・スミス)。第二次世界大戦前、エジンバラの女子高教師ブロウディの女盛り。
『ミス・ブロウディの青春』 岡照雄(訳) <筑摩書房・1973/白水Uブックス・2015>
『ブロディ先生の青春』 木村政則(訳) <河出書房新社・2015>
#7The Girls of Slender Means (1963)
TVドラマ化。
#8The Mandelbaum Gate (1965)
『マンデルバウム・ゲイト スパーク;世界の文学16』 小野寺健(訳) <集英社・1977>
#9The Public Image (1968)
ブッカー賞最終候補。
#10The Driver's Seat (1970)
1974年伊映画化(監督:ジュゼッペ・パトローニ)。
『運転席』 深町真理子(訳) <早川書房・1972>
#11Not to Disturb (1971)
スイスの屋敷。男爵の「邪魔をするな」という命令に使用人たちが従い、男爵と夫人、そして共通の愛人である青年秘書との惨劇が起こる。
『邪魔をしないで』 深町真理子(訳) <早川書房・1981>
#12The Hothouse by the East River (1973)
『ホットハウスの狂影』 大社淑子(訳) <早川書房・1981>
#13The Abbess of Crewe (1974)
映画化(出演:グレンダ・ジャクソン)。
#14The TakeOver (1976)
#15Territorial Rights (1979)
#16Loitering with Intent (1981)
ブッカー賞最終候補。
『あなたの自伝、お書きします』 木村政則(訳) <河出書房新社・2016>
#17The Only Problem (1984)
#18A Far Cry from Kensington (1988)
#19Symposium (1990)
『シンポジウム』 正岡雅子(訳) <筑摩書房・1998>
【あらすじ】10月18日、イズリントンでディナー・パーティーが催された。それぞれに複雑な思いを巡らしながら、大富豪たちが勢ぞろいした。ゲストの注目の的となったのは、新婚のマーガレット。彼女の周りで起こった事件、そしてこのパーティーの最中にも、1人が犠牲となってしまった。

   

翻訳書で読みました 【感想】知的な人たちによる会話は、筋が通っているのか狂っているのか・・・。とにかく登場人物すべて、まともな人がいないような気になります。話の展開は、ディナー・パーティーが軸となっているものの、場所や時、中心人物がよく変わり、混乱してきます。一度読んだだけでは、作品の真意にまったく触れられないような、近寄り難い雰囲気を醸しています。

#20Reality and Dreams (1996)
『寝ても覚めても夢』 木村政則(訳) <河出書房新社・2015>
#21Aiding And Abetting (2000)
#22The Finishing School (2004)

 

Collection +++

#1The Go-Away Bird and Other Stories (1958)
『立去れ鳥』 海老塚博(訳) <酒井書店・1965>
Voices at Play (1961)
Collected Stories Ⅰ (1967)
Bang-Bang You're Dead and Other Stories (1982)
The Potobello Road (1985)
「もう一人の手」「遺言執行人」「アリス・ロングのダックスフント」「落ち葉掃き」「悲しい冬物語」「わが生涯の最初の日」「詩人の家」「ザ・ドラゴン」「熾天使とザンベジ河」「リマーカブルという名の劇場」「ポートベロー通り」 収録
『ポートベロー通り:スパーク幻想短編集』 小辻梅子(訳) <教養文庫・1990>
The Complete Short Stories (2001)
All the Poems: Collected Poems (2004)

 

『バン、バン! はい死んだ ミュリエル・スパーク傑作短篇集』 木村政則(訳) <河出書房新社・2013>
日本オリジナル短篇集。
収録作品:「ポートベロー・ロード」「遺言執行者」「捨ててきた娘」「警察なんか嫌い」「 首吊り判事」「双子」「ハーパーとウィルトン」「鐘の音」「バン、バン!はい死んだ」「占い師」「人生の秘密を知った青年」「上がったり、下がったり」「ミス・ピンカートンの啓示」「黒い眼鏡」「クリスマス遁走曲」

 

References +++