Penelope Lively


ペネロピ・ライヴリ

last updated: 28 February 2017

Biography +++

【生没】 1933.3.17 - (酉年生まれ)
【故郷】 エジプトのカイロで生まれ育った。
【仕事】 子育てが一段落してから執筆を始めた。児童文学で先に成功をおさめる。
【功績】 1989年OBE、2001年CBE、2012年DBE受勲。
【結婚・出産】 24歳の時に、教授のライヴリ氏と結婚。2人の子どもを出産。

 

Novels +++

#1The Road to Lichfield (1977)
1977年ブッカー賞候補。
#2Treasures of Time (1979)
1979年Arts Council National Book Award受賞。
#3Judgement Day (1980)
#4Next to Nature, Art (1982)
#5Perfect Happiness (1983)
#6According to Mark (1984)
ブッカー賞候補。伝記作家マーク・ラミングは、20世紀前半に活躍した作家ギルバート・ストロングの伝記執筆に取り組んでいたが、その生涯に何の手掛かりもない沈黙の部分が見つかった。
『ある英国人作家の偽りと沈黙』 木村博江(訳) <草思社・1995>
#7Moon Tiger (1987)
『ムーンタイガー』 鈴木和子(訳) <朝日出版社・1993>
ブッカー賞受賞。ホイットブレッド賞候補。
【あらすじ】病床に伏せる76歳のクローディア・ハンプトン。彼女が執筆しようとしている世界史は、凄まじかった自分の歴史でもある。物心ついた頃から激しく議論を闘わせてきた兄ゴードンとの関係。通信員として出向いた戦争中のエジプト、そこで出会った将校トム・サザンとのつかの間の愛。母親らしいことはあまりしてやれなかった娘のリーサ。ベッドに横になるクローディアの意識が、過去の自分の記憶を飛び交うように物語は入り乱れ、彼女を見舞いにくる人々の現在の姿が時々挿入されることで読者も現実に引き戻される。

   

「わたしは世界史を書いているの」
土から星にいたるまで、普遍的なものも特定のものも、あなたの物語もわたしの物語も……すべてを含む壮大で凄まじい、とめようのない流れ。

翻訳書で読みました 【感想】クローディアは人目をひく程の美人で、芯が強く、信念を貫き通した女性でした。こう書くと、まさに女性のお手本といえるような理想的な人ですが、実際身近にこんな人がいたら、相当変わった人だろうなと思わずにはいられません。普通では理解できない人。だから物語の中で活き活きと輝き、こんなにも魅力的なんでしょうけど。
 この小説の柱となっているのは、クローディアの自分史です。それは世界史であり、戦いの歴史でもありました。クローディアが目にしたのは、戦場跡で打ち捨てられた無数の死体。トムが日記に記した戦闘前の限りない恐怖。それでも、彼女の人生は戦争とともにあり、戦いが終わることはないのです。
 舞台や時があちらこちらに飛ぶので、決して読みやすい作品ではありません。一度、読んだだけでは作品全体のごく一部しか理解できないような奥深さがあるように感じます。ただし、読んで損はしないと思いますよ。(NOV,2007)

#8Passing On (1989)
#9City of the Mind (1991)
#10Cleopatra's Sister (1993)
#11Heartwave (1996)
#12Spiderweb (1998)
エジプトやギリシャなどを旅してきた元人類学者Stellaがサマセットの村に落ち着こうと奮闘。
#13The Photograph (2003)
#14Making it Up (2005)
#15Consequences (2007)
#16Family Album (2009)
2009年コスタ賞(旧ホイットブレッド賞)ノミネート。
#17How It All Began (2011)

 

Children's Books +++

#1Astercote (1970)
#2The Whispering Knights (1971)
#3The Wild Hunt of the Hagworthy (1971)
#4The Driftway (1972)
#5The Ghost of Thomas Kempe (1973)
1973年カーネギー賞受賞。
『トーマス・ケンプの幽霊』 田中明子(訳) <評論社の児童図書館・1976>
#6The House in Norham Gardens (1974)
#7Going Back (1975)
#8Boy Without a Name (1975)
#9A Stitch in Time (1976)
1976年ホイットブレッド賞受賞。
#10The Stained Glass Window (1976)
#11Fanny's Sister (1976)
#12The Voyage of QV66 (1978)
#13Fanny and The Monsters (1978)
#14Fanny and the Battle of Potter's Piece (1980)
#15The Revenge of Samuel Stokes (1981)
#16Dragon Trouble (1984)
#17Debbie and the Little Devil (1987)
#18A House Inside Out (1987)
『犬のウィリーとその他おおぜい』 神宮輝夫(訳) <理論社・1988>
#19Princess By Mistake (1993)
#20Judy and the Martian (1993)
#21The Cat, the Crow and the Banyan Tree (1994)
#22Good Night, Sleep Tight (1995)
#23Two Bears and Joe (1995)
『まほうのこぐま』 片山令子(訳) <瑞雲舎・1998>
#24Staying with Grandpa (1995)
#25A Martian Comes To Stay (1995)
#26One, Two, Three...Jump (1998)
#27In Search of a Homeland (2001)
古代ローマの詩人ウェルギリウスの叙事詩『アエネーイス』の改作。

 

Collection +++

#1Nothing Missing but the Samovar (1978)
1978年Southern Arts Literature Prize受賞。
#2Corruption and Other Stories (1984)
#3Uninvited Ghosts and Other Stories (1984)
児童文学。
#4Pack of Cards: Collected Short Stories 1978-1986 (1986)
#5Beyond the Blue Mountains (1997)
全14編収録。
#6The Purple Swamp Hen and Other stories (2017)

 

Short Stories +++

"Black Dog"
「黒犬」(鈴木和子・訳) 『幽霊がいっぱい』 <新風舎・1999>に収録。
"The Emasculation of Ted Roper"
「テッド・ローパーを骨抜きにする」(鈴木和子・訳) 『猫好きに捧げるショート・ストーリーズ』 <国書刊行会・1997>に収録。

 

References +++

80年代・女が語る (イギリス女性作家の半世紀)
伊藤 節 勁草書房 1999-09
by ヨメレバ
 
誰が語った”ポリフォニック”・ロマンス-『ムーン・タイガー』
ブッカー・リーダー―現代英国・英連邦小説を読む
吉田 徹夫 開文社出版 2005-05
by ヨメレバ
 
現在の時と過去の時-ペネロピ・ライブリー
物語る人びと―英米児童文学18人の作家たち

デヴィッド リーズ 偕成社 1997-09
by ヨメレバ
 
ペネロピ・ライブリーにおける記憶と時間-『トーマス・ケンプの幽霊』を中心に
児童文学における“ふたつの世界” (てらいんくの評論)
井辻 朱美 てらいんく 2004-12
by ヨメレバ